今日は何を飲まれますか?...え、最近BARをさぼりすぎですって?んー、ちょっと何をおっしゃっているのかわかりませんね。お手洗いはあちらですが…?
今日は日本酒をご用意いたしました。日本酒ブームといものが、過去に何度か来ていましたね。でも酒はブームに合わせて飲むものではありません。気分と食事に合わせて飲むものなんですよ。え、日本酒は苦手、ですって?大丈夫です!今日はそんなお客様に是非日本酒についてお話しさせて下さい。
日本酒は、比較的アルコール度数が高いことと、チューハイやカクテルのようなジュース感覚の味わいからやや離れていることから、特に若い人からは敬遠され気味な酒であるように思います。確かに「飲みやすい酒」ではないかもしれませんね。でもそれは飲み方を知らないから故であったりもします。
例えば、三つ葉や春菊などはやや味わいにクセのある野菜なので、生でムシャムシャと食べて「美味い!」なんて言う人はなかなかいないと思います。でも三つ葉であれば親子丼や吸い物、春菊であれば鍋に入れれば最高のパフォーマンスを 発揮してくれます。同じ味わいでも、食べる状況を変えることで「美味い!」と感じることが出来るのです。
なので、日本酒も楽しむポイントがあります。それを本日はご紹介しましょう。
ポイント@:和食と合わせて
日本酒は和食との相性が抜群です。刺身であれば、生臭さを消し去り、魚の風味を引き立ててくれます。天ぷらなど油分の多い料理に合わせれば、口の中の油っ気を流して浄化してくれ、料理本来の味わいをより楽しむことができます。日本酒よりも和食に合う酒はおそらく全宇宙を探しても無いだろうと私は確信しています。
ポイントA:チビチビ飲む
アルコールに弱い人は、どうしても度数の高い酒は敬遠しがちですが、飲み方を正せば十分に楽しむことができます。日本酒は喉の渇きを潤す飲み物ではありません。日本酒は米から精魂込めて作られた「逸品料理」です。なので、一緒に食べる料理に合わせて楽しむものです。例えば、ステーキにはソース、サラダにはドレッシングをかけます。でもソースのみ、ドレッシングのみを口にはしないですね。ほどよい量で楽しむでしょう。日本酒も口にする量が大切。ずばりチビチビ飲むのが一番です(酒豪を除く)。しかし食事しながらでは、そしてアルコール度数が高い酒を飲んでいては喉が乾きます。そこで「水」を飲むのです。ウイスキーのストレートなど、極度にアルコール度数が高い物を飲むときには水を合わせて飲むのは一般的ですが、日本酒であっても例外ではありません。水(チェイサー)はアルコールで麻痺してしまう味覚をリセットする役割があります。うまく利用することで、アルコールに弱い人でもアルコールの高い飲み物を楽しめます。飲み物はあくまで「水」、料理の味を引き立てるソース、ドレッシングとして日本酒を利用してみて下さい。
ポイントB:みんなでワイワイ
日本酒は、「酔う」ための酒ではなく楽しむための酒です。なので、日本酒は、一緒に飲める人とつぎ合いながら飲むべきです。逆に言えば、独りで無理に飲む必要は無いのです。もし宴会の席で、みんなで日本酒でも?という流れになれば是非口にしてみて下さい。同じ味の酒をみんなで飲む、ここに「酔う」ための酒ではない本当の日本酒の醍醐味が隠されていると思います。
私も日本酒は滅多に飲みません。また、上記に反するタイミングで飲むと不味く感じることさえあります。しかし、ここぞというタイミングで飲む日本酒は、これに勝る物はないと思ってしまうほどの魅力を持っています。
ここでご紹介。私が人生で一番うまいと感じた日本酒をば…。
「醸し人九平次 純米大吟醸 別誂」
これは本当にぶったまげた味。はっきり言うと食事には合わせにくいかもしれません。なぜならばジュースのようなフルーティさと甘さを備えているからです。これ、本当に日本酒なの?フルーツワインでしょ?という感じです。ため息が出るようにうっとりとしてしまう味わいでした。よかったらぜひお試しください。やや高いですが…(笑)
日本酒は米から作られます。葡萄から作るワインとは違い穀物であるため、「美味しくなさそう」なイメージを持たれることもあります。しかし、品質の高い日本酒はびっくりするぐらいフルーティで香り高いのです。日本人としてこれを知らずに死んでいくのは、AKB48全員の名前を知らずに死んでいくぐらい惜しい話であります。ぜひぜひ、日本酒が苦手と感じている人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
え?AKB48のメンバー知ってるのかって?し、知ってますとも!えーと、...山田でしょ、...田中さん、...鈴木ちゃん、...佐藤くん...あーっと、これは残念、今日はもう閉店の時間ですね。またぜひお越しください。
それまであなたに良き音楽が訪れますように。
Daisuke