Daisuke'S BARへようこそ。
今日は何を飲まれますか?え、水?水が飲みたい?ここは砂漠じゃないですよ?
お客様、ボージョレ・ヌーヴォーをご存知ですか?今年も解禁となりまして、当店でも多数入荷しております。よかったらお試しになりませんか?え、なんだそれはですって?
ボージョレ・ヌーヴォーというのは、その年に作られた「新酒」のワインのことです。ヌーヴォーとは「新しい」を指します。でもただ単にその年に作られたから「ヌーヴォーだ」というわけではありません。と言うのも、ワインと言うのは原料の葡萄をどの品種を元に作るかによって、飲まれるまでに様々な工程を要します。一般的に普及している赤ワインは、発酵させて出来上がったワインを熟成させる期間を数年ほど必要とし、その後瓶詰めして出荷されます。熟成によってそれによってワインに深みやコクを加味していくのです。が、ヌーヴォーは違います。ノン熟成なんですね。9月頃に収穫された葡萄を特殊な工程での醸造方法で短期間に瓶詰めまでされます。そして11月までには出荷が完了されるのです。
ワイン好きな人は、「ボージョレヌーヴォーを喜んで飲むのは日本人だけだ」「あんな軽いジュースみたいなワイン飲めるか」など、好んで飲まれない方も多いですね。確かに、フランスからボージョレヌーヴォーを輸入する量は日本がダントツ1番で、しかも比較的高い価格で販売されます。フランス現地で買うよりも数倍も高価なんです。輸送コストなど様々な理由で高くなるんですね。フランスではヌーヴォーをそれほど特別なワインと言う認識はしていないと言われています。確かに日本での扱われ方はやや誇大かもしれません。また、口当たりも非常に軽く、飲み応えを求める人にとっては物足りない味わいであるかもしれません。
でも、それを理由に飲まないと言うのは、少し認識がずれているのではないかと思うのです。ボージョレヌーヴォーは、その年のワインの出来を祝うお祭りのようなものです。そしてそのワインは当然ながら非常に手間隙をかけて作られています。決して「安っぽい」ものではないんですね。考えてもみてください、つい1〜2ヶ月前には葡萄だったんですよ。出来立てほやほやのワインなわけです。絞りたての新鮮でフレッシュなその味わいを楽しむのがヌーヴォーです。深みやコクを楽しむワインとはまた別のお酒なんですね。漬物で言えばわかりやすいでしょうか。よく漬かった古漬けは味に深みがあって美味しいですが、採れたての野菜を使った浅漬けも、それはそれでいいですよね。それぞれの良さがちゃんとあるわけで、それを楽しもうとするのが正しい認識なのではないかと思います。ボージョレ・ヌーヴォーの味わいは非常に優しく、口当たりもさわやかで、女性が軽く口にするワインとしてはとても相性が良いのではないかと思います。この時期にしか飲めないものではあるので、あえてお祭り騒ぎに便乗してみるのもいいかもしれませんね。
え、音楽の話はしないのか、ですって?お客様、ここはBARですぞ。BARと言えば音楽ですよね。もうすぐクリスマスの時期ですね。この時期はなぜかちまたにはバラードが横行しますね。クリスマスを彩る曲をはやらせようと頑張っているという感じでしょうか。え、お前は書かないのかって?よくぞ聞いてくださいました。出しますよ、冬の曲。クリスマスというカテゴライズはしませんが、冬っぽい曲を出してみたいな、なんて思っています。乞うご期待。詳細はまた後日。
残念ながら今日はもう閉店の時間ですね。またぜひお越しください。それまであなたに良き音楽が訪れますように。
Daisuke