綻ぶ物語に思い出を織り込む
永遠に続く刹那が途切れないように
朝を忘れた世界 夢現の狭間
降りた静寂の幕 流れゆく街
いつか見上げたのは 苦しいほど鮮やかな空
全ての色がそう変わる
追憶の足跡だけ辿り続けて
いつか深い森の中 迷い込んでいくだろう
砕けたこの器から魂が零れ堕ち
束の間見えた景色は手の届かない"Memory"
静かに降る光とそよ風に包まれ
一秒毎に消える未来の欠片
合せ鏡の中 歩き疲れた影が一人
視界の隅で震えた
追懐のその甘さに身を委ねれば
いつか深い霧の中 迷い込んでいくだろう
遥かな常夜の底に手を差し伸べたなら
遠い昔に失くした何かが触れるだろうか
追想の日々の先に光を探し
いつか深い闇の中 迷い込んでいくだろう
置き忘れていた想いにこの身は焦がされて
薄明かりの射す場所で思わず振り向く夜明け
物語は解ける